![ソムリエ君](https://www.yarawineblog.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_4387.jpg)
ワインって1000円台のものもあれば
100万円超えのワインもあるよね!
やっぱり味わいも1000倍くらい
おいしいのかな??
![ユーサク](https://www.yarawineblog.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_3710_Original.jpg)
1000倍もおいしかったら普段は
安ワインしか飲まないソムリエ君は
失神しちゃうね(笑)
今回は値段とか熟成年数が必ずしも
味わいに比例しないということを
解説していきますね~!!
この記事を見たら以下のことがわかりますよ!!
本記事の内容
この記事を書いている僕は、
バーテンダーとソムリエ歴は8年目です。
いま現在もソムリエ協会に
所属しているため情報は確かです。
お金持ちじゃないからワインは飲まないよ~!
という方はぜひこの記事をご覧ください。
*記事は3分くらいで読み終わります。
深堀りした解説とかは関連記事として貼っておきます。
【高くて古いワイン=おいしい?】ホントにおいしいワイン教えます!
次の2つのパートに分けて解説していきます。
- 値段が高いワイン=おいしい?
- ヴィンテージが古いワイン=おいしい?
それでは一つずつ解説していきましょう。
値段が高いワイン=おいしい?
ワインには賞味期限が記載されることはなく、
熟成により価値が高まる商品があります。
欧米では投資対象として取り扱われ、
金や株などと同じ資産としても見られます。
![ソムリエ君](https://www.yarawineblog.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_4388.jpg)
ウイスキーなんかでも同じですよねー
![ユーサク](https://www.yarawineblog.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_3710_Original.jpg)
イチローズモルトのカードシリーズが
一億円で落札された話は有名だね。
ワインを造るコストや良質な畑など、
高いワインにはそれなりの理由があり、
味わい、香り、余韻の長さ、ボリュームなど、
価格に比例するところはあります。
しかし、単純に「希少性」や
「ブランド的要素」が理由で
価格の高騰も起こりえるため、
一概に値段と味わいが一致するとも言えません。
価値が上がる要因
ワインの価値が上がる要因はたくさんあります。
- 限定生産エリア
(畑名が付いたものなど) - 限られた生産量
(1房のブドウの凝縮感を高めるために他のブドウを成長途中で切り捨てるという荒業もある) - グレートヴィンテージ
(天候が良く、霜害などもない) - 収穫や醸造に手間や時間をかけた丁寧な作業
- ブドウの樹齢が長い
(子孫を残そうと果実に栄養を送ろうとするので良いブドウができる) - 専門誌による高評価
(〇〇ポイントとか) - 有名生産者
- 高い人件費や土地の高いエリア
などがあげられる。
とはいえ、ワインとは
単純に味わいだけを
評価するものでもありません。
そのワインの歴史や
ワインが過ごしてきた背景であったり、
時にブランドを含めて楽しむものでもあり、
そういったところにも
付加価値がある実に奥の深いお酒。
値段が高い理由には
そのような要素も加わっている場合が
あることも理解しておく必要があります。
長期熟成させて飲む高級ワインでも、
保存状態が悪ければ味わいに悪影響を及ぼし、
その価値は下がってしまうので注意が必要です。
状態が悪くなったらどうなるかは
こちらの記事をご一読ください。
![](https://www.yarawineblog.com/wp-content/uploads/2020/07/71b2e0a6e0f6e1853107d78bddd093d9-160x90.jpg)
ワンポイントアドバイス
いわゆる「セカンドワイン」と言われるものが
お買い得な場合があります。
ファーストワインが造り手にとっての
最上級のワインであることに対し、
セカンドワインはファーストワインには
使われなかったブドウで
主に造られることが多いです。
造り手は同じなので
ファーストワインのニュアンスが感じられたり、
あまり良い年ではなかったりすると
本来ファーストワインを造るべきブドウが
セカンドワインに回されることもあります。
そういった場合、
まさにお手ごろな価格で手に入る
高品質ワインともいえるでしょう。
また、ファーストワインは
熟成して初めて真価を発揮するのに対し、
セカンドワインやサードワインは
若いヴィンテージからおいしく飲める
ということもあり、一石二鳥です。
イタリアのワインを例にしてみます。
上のワインはスーパータスカンの元祖で
イタリアワインの至宝「サッシカイア」は
ワイナリー代表のファーストワインです。
こちらがセカンドワインの「グイダルベルト」です。
![ユーサク](https://www.yarawineblog.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_3710_Original.jpg)
「早飲みタイプのサッシカイア」とも呼ばれていて
ジューシーな果実味はサッシカイアを思わせます。
![ソムリエ君](https://www.yarawineblog.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_4388.jpg)
値段は5分の1とめちゃくちゃお得ですね!
もちろんセカンドワインとかではない
安くてもおいしいワインもたくさんあります。
地域や味わいでも好みが分かれるため、
いろいろ試して満足のいくワインを
見つけることはむしろ醍醐味です。
![ユーサク](https://www.yarawineblog.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_3710_Original.jpg)
カジュアルや豪華といったシーン別で、
その時にあったワイン選びを
することがとても大切です。
![ソムリエ君](https://www.yarawineblog.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_4389.jpg)
だれと飲むか、ワインへの思い入れ、
歴史を味わうことで、
値段に関係なく人はそのワインを
おいしいと感じるのではないでしょうか(ドヤ顔)
ヴィンテージが古いワイン=おいしい?
ワインは熟成することで、
香りと味わいに複雑さやまろやかさが
生まれてくるものですが、
もちろんそれには程度があり、
「古いワイン=おいしい」わけではありません。
いずれも飲み頃のピークの見極めが大事で、
それが過ぎ去ってしまった場合は
やはり満足度は低くなるでしょう。
10~20年寝かすタイプってどういうワイン?
長期熟成したほうがおいしくなるワインの判断基準は、
品種、ブドウのポテンシャル、
醸造の仕方、価格などによります。
酸、ポリフェノール、アルコール、
糖といった成分が多く含まれるほど、
飲み頃のピークは遅い傾向があります。
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例えば、樹齢の長い木からできた
長期熟成に耐えうるブドウ品種で、
木樽の熟成を経たものなどは、
10年以上寝かすべきワインと言えるでしょう。
![ソムリエ君](https://www.yarawineblog.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_4388.jpg)
糖度のある甘口ワインや
アルコールの強い酒精強化ワインは、
長い期間飲み頃とされるワインもありますね。
熟成によって白ワインは黄褐色に変化し、
色が濃くなる傾向があります。
赤ワインは赤褐色に向かって変化していくとともに、
化合物が澱となって沈んでいくので
色が淡くなる傾向があります。
いつが飲み頃なの?
それぞれのワインにおける「実際の飲み頃」が
いつなのかを断定するのは
なかなか難しいものです。
その理由としては、
保存方法や個人の好みなどによっても
飲み頃が変わってくるためです。
![ユーサク](https://www.yarawineblog.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_3710_Original.jpg)
ボクのワイン好きの知り合いに
「お酢っぽくなってくるくらいが
熟成感を感じられておいしい」
という変人もいます。
![ソムリエ君](https://www.yarawineblog.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_4389.jpg)
・・・
実際の飲み頃がいつなのかは、
そのワインについての詳細や、
似たようなタイプのワインを飲んだ経験から、
少しずつ推測していくしかありません。
ヴィンテージチャートの活用
地域別、年代別にワインの品質の
評価を表すヴィンテージチャートは、
熟成の度合い、タイミングを計る目安に有効です。
ただし、評価方法は製作者によってさまざまで、
あくまでその地域全体の評価であるため、
生産者によってはそれが当てはまらない場合もあります。
グレートヴィンテージとオフヴィンテージ
グレートヴィンテージ(良年)のワインは、
ブドウのクオリティーが高いため、
長期熟成をしてよりよくなるケースがあります。
よって、理想の熟成に時間がかかります。
逆にオフヴィンテージのワインは
クオリティーと寿命が劣ることが多いため、
早めにピークが来ます。
そのため、少し早い段階で飲み頃を迎えます。
![ユーサク](https://www.yarawineblog.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_3710_Original.jpg)
高級ワインのオフヴィンテージは価格も若干安く、
飲み頃を早く迎えられるという点で、
ある意味お買い得ともいえます。
良い熟成をさせるには、
長く寝かせればいい訳ではなく、
適切な環境で保存する必要があります。
さもなければ、
「熟成を通り過ぎて劣化や酸化していた!」
なんてことも起こりえるのです。
ワインの適切な保管方法についてはこの記事をご覧ください。
![](https://www.yarawineblog.com/wp-content/uploads/2020/07/023b50721fe3b449a7ab95da6f615c53-160x90.jpg)
まとめ【ワインがおいしいかはその人次第】
記事のポイントをまとめます。
- 値段が高いワイン=おいしい?
値段が高いのには造り手の苦労やそのワインの歴史、評論家の評価が関係しているので、必ずしも高いワインがおいしいとは言えない。
- ヴィンテージが古いワイン=おいしい?
熟成が進むとワインの味わいがまろやかになり複雑さが増してくる。
しかし、ピークを過ぎたり、そもそも熟成をしない早飲みタイプのワインだと香りがなくなったり、味わいも枯れた印象になったりする。
ボク自身、値段が高いのに好みの味わいではなかったときは
そのワインの歴史や造り手に目を向けます。
ネットで調べてみれば
そのワインに関する様々な情報が出てきます。
ブドウの特徴、造り手のこだわり、
ワインの歴史などがわかるだけで
だんだんと味わい深いワインに変わっていきます。
(一種の洗脳かも)
ワインは飲んでいる環境によっても
味わいを変えていきますので、
場合によっては一緒に飲む人を
変えてみるのもいいかもしれませんね(笑)
こんな感じです。
ソムリエ試験を独学で勉強したいという方はこちらもご覧くださいねー!!
![](https://www.yarawineblog.com/wp-content/uploads/2020/05/wine-160x90.jpg)
![](https://www.yarawineblog.com/wp-content/uploads/2020/05/study-160x90.jpg)